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焼香の考え方

焼香については、その宗派の作法に合わせるという考え方と会葬者自らの宗派の作法に合わせるという考え方があります。浄土真宗を信じる人が日蓮宗で行なう葬儀に参列したとき、日蓮宗の方式で焼香するのが望ましいか、あるまで浄土真宗の方式で焼香するのが望ましいか、という問題です。儀礼を執り行っている宗派に合わせるというのは、その宗派を尊重して行なうことであり、自らの信ずる宗派に合わせるというのは会葬者の信教の自由を尊重するということになります。

最も望ましいのは、「日蓮宗ではこうしますが、それぞれ信ずるところに従って行なってくださって結構です」とすることでしょう。クリスチャンの中には「どうしても自分は焼香したくない」と、焼香せずに頭を下げて黙祷する人も居るでしょう。これは会葬者それぞれが判断することですから、信教の自由を損なうことのないよう注意しましょう。

キリスト教にも献香などがあり、焼香は必ずしも仏教だけのものではないとの考えから、カトリック教会やルーテル教会でも焼香が行なわれることがあります。香炉は仏教で用いるものとは異なりますが、その場合焼香の仕方、回数に特に定めはありません。

弔問者が大勢のときは、たとえ宗派で回数が定められている場合であっても、丁重に1回焼香するようにします。